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木下杢太郎と皮膚科学


 伊東駅から徒歩5分、海に向かって歩き最初の信号を左折、大川橋通りを次の信号まで歩くと右に曲がってすぐのところに木下杢太郎記念館はあります。杢太郎生誕100年を記念して建てられたようです。こじんまりした展示室ですが、文学、美術、医学などの多才な業績や資料が 収蔵されています。

 絵は幼少期から得意で、晩年に植物画百花譜を残しました。地元のお菓子に百花譜とあるのはこれに由来します。本の装丁・デザインなどにも取り組んでいます。地元の小学校の校歌を作詞したりして、故郷である伊東は特別のもののようです。

 医学では東京大学皮膚科教授であり、太田母斑で知られています。 かつて病理の先生が、外胚葉由来の病気はむつかしいものが多く、皮膚科、精神科の病名には名前が入ったものが多いといっていました。太田母斑は木下杢太郎の本名太田正雄によります。ハンセン病、いわゆるらい病の研究にも業績を残しています。不治の病とされたらいは、つい先ごろまで偏見と差別の中で患者の人権は長く侵害されてきましたが、杢太郎はらいを可治の病としていたそうです。21世紀は脳の時代と言われるようですが、皮膚は延べられた脳とも言います。脳と皮膚、精神と肉体の関係はどうようなものなのでしょう。三島由紀夫の「らい王のテラス」で、王の精神と肉体の 対話の場面があります。三島は何を示したかったのでしょう。もう一度読み直してみたいと思います。

「皮膚の科学」の企画を考えてます。皮膚と精神の健康についてまとめたいと思います。

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